コラム

プロゲーマーを守れ。

男子中学生のなりたい職業ランキング2位にランクインする「プロゲーマー」。
その道は、実に険しい道としてメディアに報道される。

「賞金2億円」の正体は遥か海を越えた先の話であり、日本人で賞金1億円を勝ち取ったプロゲーマーは未だ一人しかいない。

プロゲーマーという職業は非常に不安定で、固定給が発生している場合も国内では稀である。

国内の大会で生活出来るほどの賞金を掲げ、定期的に開催しているものもほとんど存在していないのが現状だ。

そんな日本で、日々努力するプロゲーマーの生活を支えているのは、強さでもなく、練習量でもなく、「配信サイト」であると断言して良いだろう。

プロを支える配信サイト、「Mildom」。

YouTubeやTwitch、OPENRECといった配信サイト、動画サイトで自身の強さを証明し、その強さをコンテンツに人気と再生数を掴み取る。
プロゲーマーと配信サイトは切っても切れない関係の中にある。

その配信サイトでも、最近特に力を持っているのが「Mildom」というサイトだ。

Mildom:https://www.mildom.com/

審査が通ってしまえば、誰でも「時給500円」で配信が行えるという、これまでになかったプラットフォームで、SCARZや父の背中を始めとした多くのプロゲーミングチームに所属するプロゲーマーがこのサイトに移行した。

中でもFortniteを主に扱い、小中学生から圧倒的な支持を得る「Crazy Racoon」は、"YouTube引退"と宣言し、Mildomとスポンサー契約を果たしたことは多くのファンに衝撃を与えた。

収益を得られる配信サイトはこれまでにもあったものの、明確な報酬が提示されるのはこのサイトが初で、ゲーム配信という未だ発展途中の界隈に価値を示した。

しかし3月13日、「Cygames」が、Mildomで人気eスポーツタイトルであるShadowverseを始めとしたコンテンツの配信を、全面的に禁止するという姿勢を表したのである。

参考:Cygames「ライブ配信プラットフォーム「Mildom」における、当社コンテンツを使った投稿・配信の禁止について」

事実、ゲーム配信というコンテンツは長年"グレーな領域"とされており、著作権的な問題も抱えながら、ゲーム会社も見て見ぬ振りを続けながら発展してきた文化であったのは確かだ。

そんな中、一昨年ゲーム大手である任天堂株式会社は、動画コンテンツの流行とゲームの売上の相乗効果を認め、「創作性やコメントが含まれた動画や静止画であれば投稿を認める」と表明し、それに続いて多くのゲーム会社がゲーム配信を基本的には「許可する」という姿勢を見せていた。

字のごとく「許された」という雰囲気に包まれていた中で、今回のこのニュースは様々な波紋を生んだ。

ゲームで生活する人間を、生かすも殺すも、運営のさじ加減なのである。

「クラロワリーグ」の縮小から読むeスポーツ。

2020年2月、GameWithとDetonation Gamingのクラッシュ・ロワイヤル(以下クラロワ)部門が解散した。


これまでAsia、China、Westと3つの地域で行われていたクラロワリーグのうち、AsiaとChinaが統合して「クラロワリーグイースト」が発足し、20あったチームが僅か8チームとなった。

運営側は「中国を含むアジア地域のプロ選手、チームの発展を含めた、競技レベルの向上を目指します」と言及している。

僅か8チームに縮小したとはいえ、各地解散となったチームの選手の中でも優秀な選手は他チームに移行しており、記述の通り競技性の発達はとても期待できる。

クラロワリーグは賞金制ではなく、チームごとに一律の助成金と、成績に応じたボーナスが発生している。

参考:4Gamer.net「Supercell,「クラロワリーグ」と「プロ制度」を発表。eスポーツへの本格参入が表明された説明会をレポート」

この制度が発生していた以上、今回のチーム数縮小は、チームに所属する選手が増え、人チームあたりの助成金が上がっているのは間違いないのだろうが、Supercell社のアジアeスポーツ事業の低迷が伺える。

プロゲーマーが生きている世界は、本当に実力主義的なスポーツの世界なのだろうか。

プロゲーマーを守れるか。

eスポーツの流行と相反し、市場規模はあまりにも小さい。
KADOKAWA社が発表した国内eスポーツ市場規模は「61.2億円」となっている。

参考:BCN+R「2019年の国内eスポーツ市場規模は61.2億円、今後も拡大の見込み」

まだまだ小さいこの業界を盛り上げていくのは、配信サイトであり、eスポーツ大会であり、そしてプロゲーマーという職業だ。

eスポーツ業界は当然のこと、ゲーム業界に携わる人達は、将来を見つめた上で、配信や動画投稿を行うストリーマーやクリエイター、そしてゲーマーを尊重していく必要があると私は考えている。

そんなプレイヤーが活躍出来る場所を提供してくれているのは紛れもないゲーム会社、運営会社、多くの関係者であるのは間違いないのだけれど、継続の目処を立てられないプロリーグは不用意に夢を志す人々の将来を潰す可能性がある。

それでもプロに挑戦したいというゲーマーは多くいるし、最終的にはその人自身の責任であるのだけれど、険しい道であることに変わりはないし、出来る限りその気持ちを汲み取り、支えてあげる必要があると考える。

私は、「大人の事情」のない、実力主義のeスポーツを眺められる未来を望んでいる。

【執筆者】

よろず
eスポーツに関するコラムをnoteにて執筆中。4月から新大学一年生の18歳。noteのフォロワー数は6800人以上 累計150000PVの実績をもつ。
https://note.com/yoro2u

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